著者: ピーター・アムステルダム
12月 15, 2015
クリスチャンにとって、クリスマスはとても大切なお祝いです。私たちの主の誕生と、それにまつわる様々な出来事を記念する、大いなる喜びの時です。クリスマスのイベントや家族の集い、また、助けを必要とする人たちへの奉仕が原因で、キリストの誕生という奇跡について考える時間を取らなくなってしまうことがあるのも、無理はありません。私も時々そういうことがありました。今年は、いくらか時間をかけて、クリスマスを霊的にもっと意味深いものとするための方法を探ってみました。何であれ、皆さんにとっても祝福になるものを見つけられたらと、願っていたのです。
そこで、1918年以来毎年イギリスで行われている「9つの聖書日課とクリスマスキャロル」という礼拝のことを知りました。まず 賛美歌で始まり、聖書の9つの箇所から朗読しながら、それぞれの箇所の後に賛美歌が入り、最後にまた別の賛美歌で締めくくられます。以下に掲載する、9つの朗読箇所とそれに関する賛美歌の歌詞(そしてそれぞれの賛美歌へのリンク)は、神がもたらされる救いについての約束の様々な側面を扱っています。それは旧約聖書から始まり、イエスの誕生にまつわる出来事へと移り、ヨハネの福音書からの美しい言葉で終わります。
この「9つの聖書日課」は、創世記から黙示録までの内容に沿った朗読箇所と音楽からなります。その全てが、旧約聖書に予告されている方、新約聖書では実際にやってきて、神の約束を成就し、また、黙示録では永遠に統治し君臨するようになることが書かれているその方に焦点が合わせられています。音楽は朗読を一層素晴らしいものとしますが、「9つの聖書日課」の中心は、神に約束された救い主の到来について神の言葉が告げていることです。
私とマリアは、ここにある聖書朗読と歌が皆さんの霊を養い、私たちが一年のこの時期に救い主イエスの誕生を祝うという、この行事の大切さに目を留める手段となるように祈ります。
(音楽についての説明:朗読の間に挿入されているキャロルは、よく知られているものもあれば、そうでないものもあります。あまり知られていないものは、大体が聖歌隊のために書かれたものであり、そのため、いくらか改まった形式です。合唱の場合は歌詞が理解しづらいため、できるだけ、独唱で歌われているものを選びました。
ある賛美歌については、合唱と独唱の両方を載せました。もしリンクをクリックしてもつながらない場合、リンクをコピーしてブラウザに貼り付けてみてください。そのやり方だとうまく行くかもしれません。また、特定の曲のリンクがあなたのいる国からつながらない場合、YouTubeで歌のタイトルを検索して、別の動画が見つけられるか、試してみてください。歌詞も掲載されていますので、聞きながら目で追ったり、あるいはただ読むこともできます。私の場合は、音楽を聞きながら歌詞を読むと、詩のメッセージに集中する助けとなります。紹介された曲の動画全てが、ここにある歌詞通りに歌われているわけではありません。また、ある曲には何種類かの異なるバージョンの歌詞があるのですが、その全てを掲載してはいません。[訳注:一緒に歌いたい方のために、英語の歌詞をそのまま掲載し、その後に何らかの日本語訳を挿入してあります。])
Once in Royal David’s City
(ダビデの村の うまやのうちに)
Once in royal David's city
Stood a lowly cattle shed,
Where a mother laid her baby
In a manger for his bed:
Mary was that mother mild,
Jesus Christ her little child.
He came down to earth from heaven,
Who is God and Lord of all,
And his shelter was a stable,
And his cradle was a stall;
With the poor, and mean, and lowly,
Lived on earth our Saviour holy.
And through all his wondrous childhood
He would honour and obey,
Love, and watch the lowly maiden,
In whose gentle arms he lay;
Christian children all must be
Mild, obedient, good as he.
For he is our childhood's pattern,
Day by day like us he grew,
He was little, weak, and helpless,
Tears and smiles like us he knew;
And he feeleth for our sadness,
And he shareth in our gladness.
And our eyes at last shall see him,
Through his own redeeming love,
For that child so dear and gentle
Is our Lord in heaven above;
And he leads his children on
To the place where he is gone.
Not in that poor lowly stable,
With the oxen standing by,
We shall see him; but in heaven,
Set at God's right hand on high;
When like stars his children crowned
All in white shall wait around.
[日本語:讃美歌469番「ダビデの村の うまやのうちに」]
ダビデの村のうまやの内に
います御母(みはは)と御子とを見ずや
御母はマリヤ 御子はイェス君
万(よろず)の人の君にいませど
うまやの内に生まれ給いて
寂しき者を訪れ給う
幼き時も優しくまめに
親に仕えて敬い尽くし
子たる務めの範(のり)とはなりぬ
知恵も齢(よわい)も日に日に増して
泣きも笑いもなしつつ育ち
世の様(さま)知りて人を憐(あわ)れむ
愛の君をば我らも愛し
良き事成さば ついに楽しき
御国(みくに)に昇り 君にぞ見(まみ)えん
作詞:セシル・フランシス・アレクサンダー
作曲:ヘンリー・ジョン・ガントレット
神は罪深きアダムに、彼は楽園での生活を失い、彼のすえはヘビのかしらを砕くと言われる。(創世記3章)
彼らは、日の涼しい風の吹くころ、園の中に主なる神の歩まれる音を聞いた。そこで、人とその妻とは主なる神の顔を避けて、園の木の間に身を隠した。主なる神は人に呼びかけて言われた、「あなたはどこにいるのか。」 彼は答えた、「園の中であなたの歩まれる音を聞き、わたしは裸だったので、恐れて身を隠したのです。」 神は言われた、「あなたが裸であるのを、だれが知らせたのか。食べるなと、命じておいた木から、あなたは取って食べたのか。」 人は答えた、「わたしと一緒にしてくださったあの女が、木から取ってくれたので、わたしは食べたのです。」
そこで主なる神は女に言われた、「あなたは、なんということをしたのです。」 女は答えた、「へびがわたしをだましたのです。それでわたしは食べました。」 主なる神はへびに言われた、「おまえは、この事を、したので、すべての家畜、野のすべての獣のうち、最ものろわれる。おまえは腹で、這いあるき、一生、ちりを食べるであろう。わたしは恨みをおく、おまえと女とのあいだに、おまえのすえと女のすえとの間に。彼はおまえのかしらを砕き、おまえは彼のかかとを砕くであろう。」
更に人に言われた、「あなたが妻の言葉を聞いて、食べるなと、わたしが命じた木から取って食べたので、地はあなたのためにのろわれ、あなたは一生、苦しんで地から食物を取る。地はあなたのために、いばらとあざみとを生じ、あなたは野の草を食べるであろう。あなたは顔に汗してパンを食べ、ついに土に帰る、あなたは土から取られたのだから。あなたは、ちりだから、ちりに帰る。」[1]
Jesus Christ, the Apple Tree
(林檎の木なるイエス・キリスト)
The tree of life my soul hath seen,
Laden with fruit and always green:
The trees of Nature fruitless be
Compared with Christ, the apple tree.
His beauty doth all things excel:
By faith I know, but ne’er can tell
The glory which I now can see
In Jesus Christ, the apple tree.
For happiness I long have sought,
And pleasure dearly I have bought;
I missed of all, but now I see,
’Tis found in Christ, the apple tree.
I’m weary with my former toil,
Here I will sit and rest awhile:
Under the shadow I will be
Of Jesus Christ, the apple tree.
This fruit doth make my soul to thrive,
It keeps my dying faith alive;
Which makes my soul in haste to be
With Jesus Christ, the apple tree.
[日本語訳]
わが魂の見た命の木は
たわわに実をつけ、常に青々としている
自然の木にこれほどの実はならない
林檎の木なるキリストほどには
その美しさは全てをしのぐ
私は信仰により知っているが、言葉にできない
今私の見る栄光
林檎の木なるイエス・キリストの栄光は
私は長らく幸福を追い求め
満足を切に買い求めた
私は全てを失ったが、今はわかる
林檎の木なるキリストの内に、それはあるのだと
私は今までの労苦で疲れている
ここに腰をおろし、しばし休もう
この木陰にて
林檎の木なるイエス・キリストの木陰にて
この実はわが魂を健やかにし
死にかかった信仰を生き返らせて
わが魂をすみやかに連れ行く
林檎の木なるイエス・キリストへと
作詞:不明。ニューハンプシャーのジョシュア・スミスによる収集
作曲:エリザベス・ポストン
神は忠実なるアブラハムに、地のもろもろの国民は彼の子孫によって祝福を得ると約束される。(創世記22章)
主の使は再び天からアブラハムを呼んで、言った、「主は言われた、『わたしは自分をさして誓う。あなたがこの事をし、あなたの子、あなたのひとり子をも惜しまなかったので、わたしは大いにあなたを祝福し、大いにあなたの子孫をふやして、天の星のように、浜べの砂のようにする。あなたの子孫は敵の門を打ち取り、また地のもろもろの国民はあなたの子孫によって祝福を得るであろう。あなたがわたしの言葉に従ったからである。』」[2]
E’en So, Lord Jesus, Quickly Come
(しかり、主イエスよ、すぐに来たりませ)
独唱(英語の手話付き)
Peace be to you and grace from Him
Who freed us from our sins,
Who loved us all and shed His blood
That we might save’d be.
Sing holy, holy to our Lord,
The Lord, Almighty God,
Who was and is and is to come;
Sing holy, holy Lord!
Rejoice in heaven, all ye that dwell therein,
Rejoice on earth, ye saints below,
For Christ is coming soon!
E’en so, Lord Jesus, quickly come,
And night shall be no more;
They need no light nor lamp nor sun,
For Christ will be their All!
[日本語訳]
平安をあなたに、恵みは主より
われらを罪から解放された方
われら皆を愛し、その血を流された方
われらが救われるようにと
われらの主に歌え、「聖なる、聖なる」と
全能者にて主なる神
昔いまし、今いまし、やがて来るべき方に
歌え、「聖なる、聖なる主」と
天にて喜べ、そこに住まう全ての者よ
地にて喜べ、地の聖徒たちよ
キリストはすぐに来られる
しかり、主イエスよ、すぐに来たりませ
夜は、もはやなくなる
あかりも太陽も、いらない
キリストが彼らに必要な全てとなるのだから
作詞:黙示録22章より
英訳:ルース・マンツ
作曲:ポール・マンツ
預言者が救い主の到来を予告する。(イザヤ9章)
暗やみの中に歩んでいた民は大いなる光を見た。暗黒の地に住んでいた人々の上に光が照った。ひとりのみどりごがわれわれのために生れた、ひとりの男の子がわれわれに与えられた。まつりごとはその肩にあり、その名は、「霊妙なる議士、大能の神、とこしえの父、平和の君」ととなえられる。そのまつりごとと平和とは、増し加わって限りなく、ダビデの位に座して、その国を治め、今より後、とこしえに公平と正義とをもってこれを立て、これを保たれる。万軍の主の熱心がこれをなされるのである。[3]
O Little Town of Bethlehem
(ああベツレヘムよ)
O little town of Bethlehem,
How still we see thee lie!
Above thy deep and dreamless sleep
The silent stars go by.
Yet in thy dark streets shineth
The everlasting light;
The hopes and fears of all the years
Are met in thee to-night.
For Christ is born of Mary,
And, gathered all above,
While mortals sleep, the angels keep
Their watch of wondering love.
O morning stars, together
Proclaim the holy Birth!
And praises sing to God the King,
And peace to men on earth;
How silently, how silently,
The wondrous gift is given!
So God imparts to human hearts
The blessings of his heaven.
No ear may hear his coming;
But in this world of sin,
Where meek souls will receive Him, still
The dear Christ enters in.
O holy Child of Bethlehem,
Descend to us, we pray;
Cast out our sin, and enter in,
Be born in us to-day.
We hear the Christmas Angels
The great glad tidings tell:
O come to us, abide with us,
Our Lord Emmanuel!
[日本語:讃美歌21 267番「ああベツレヘムよ」]
ああベツレヘムよ 小さな町
静かな夜空に またたく星
恐れに満ちた 闇のなかに
希望の光は 今日かがやく
マリアを母とし 生まれたみ子
星々かがやけ 語り告げよ
みつかい歌え この喜び
神にはみ栄え 地に平和と
人はみな眠り 気づかぬまに
めぐみの賜物 天よりくる
心低くし 主を迎えよ
罪ある世界の 救い主を
ああベツレヘムの きよいみ子よ
今こそわれらは 心ひらく
すべての罪を とりのぞく主
共に宿る神 インマニエルよ
作詞:フィリップス・ブルックス
作曲:英国の伝承曲
キリストのもたらす平和が予告される。(イザヤ11章)
エッサイの株から一つの芽が出、その根から一つの若枝が生えて実を結び、その上に主の霊がとどまる。これは知恵と悟りの霊、深慮と才能の霊、主を知る知識と主を恐れる霊である。彼は主を恐れることを楽しみとし、‥‥正義をもって貧しい者をさばき、公平をもって国のうちの柔和な者のために定めをなし‥‥。
おおかみは小羊と共にやどり、ひょうは子やぎと共に伏し、子牛、若じし、肥えたる家畜は共にいて、小さいわらべに導かれ、雌牛と熊とは食い物を共にし、牛の子と熊の子と共に伏し、ししは牛のようにわらを食い、乳のみ子は毒蛇のほらに戯れ、乳離れの子は手をまむしの穴に入れる。彼らはわが聖なる山のどこにおいても、そこなうことなく、やぶることがない。水が海をおおっているように、主を知る知識が地に満ちるからである。[4]
A Great and Mighty Wonder
(エッサイの根より)
A great and mighty wonder,
A full and holy cure!
The Virgin bears the Infant,
With virgin honor pure.
Repeat the hymn again!
To God on high be glory,
And peace on earth to men!
The Word becomes incarnate
And yet remains on high!
And cherubim sing anthems
To shepherds from the sky.
While thus they sing your monarch,
Those bright angelic bands,
Rejoice, ye vales and mountains,
Ye oceans, clap your hands.
Since all he comes to ransom,
By all be he adored,
The Infant born in Bethl’em
The Saviour and the Lord.
[日本語:讃美歌21 248番「エッサイの根より」]
エッサイの根より 生(お)いいでたる
預言によりて 伝えられし
ばらは咲きぬ
静かに寒き 冬の夜に
イザヤの告げし 小さなばら
きよきマリアは 母となりぬ
主の誓いの
み子は生まれぬ 救いのため
香りはたかし 小さなばら
きよきひかりは 闇を追いぬ
まことの神
まことの人よ 救い主よ
作詞:聖ゲルマヌス
英訳:ジョン・メイソン・ニール
作曲:ミヒャエル・プレトリウス
(歌詞は、英語の訳と日本語の訳とでは内容がかなり異なっています。)
御使ガブリエルが恵まれた処女マリヤのもとを訪れる。(ルカ1章)
六か月目に、御使ガブリエルが、神からつかわされて、ナザレというガリラヤの町の一処女のもとにきた。この処女はダビデ家の出であるヨセフという人のいいなづけになっていて、名をマリヤといった。御使がマリヤのところにきて言った、「恵まれた女よ、おめでとう、主があなたと共におられます。」
この言葉にマリヤはひどく胸騒ぎがして、このあいさつはなんの事であろうかと、思いめぐらしていた。すると御使が言った、「恐れるな、マリヤよ、あなたは神から恵みをいただいているのです。見よ、あなたはみごもって男の子を産むでしょう。その子をイエスと名づけなさい。彼は大いなる者となり、いと高き者の子と、となえられるでしょう。そして、主なる神は彼に父ダビデの王座をお与えになり、彼はとこしえにヤコブの家を支配し、その支配は限りなく続くでしょう。」
そこでマリヤは御使に言った、「どうして、そんな事があり得ましょうか。わたしにはまだ夫がありませんのに。」 御使が答えて言った、「聖霊があなたに臨み、いと高き者の力があなたをおおうでしょう。それゆえに、生れ出る子は聖なるものであり、神の子と、となえられるでしょう。」‥‥そこでマリヤが言った、「わたしは主のはしためです。お言葉どおりこの身に成りますように。」 そして御使は彼女から離れて行った。[5]
Mary’s Magnificat
(マリアのマニフィカト)
Softly a light is stealing,
Sweetly a maiden sings,
Ever wakeful, ever wistful.
Watching faithfully, thankfully, tenderly
Her King of kings.
My soul doth magnify the Lord:
And my spirit hath rejoiced in God my Saviour.
Mary her song to Jesus
Softly, serenely sings:
‘I will love you, I will serve you,
May my lullaby glorify, magnify
My King of kings.’
[日本語訳]
静かに光が忍び入る
優しく乙女は歌う
眠られずに、思いに沈みつつ
忠実に、感謝を込め、優しく見つめている
彼女の王の王を
私の魂は主をあがめ
私の霊は救い主なる神をたたえます
マリアはその歌をイエスに
静かに、穏やかに歌う
「あなたを愛します あなたに仕えます
私の子守唄によって、あなたをたたえ、あがめられますように
わが王の王を」
作詞・作曲:アンドリュー・カーター
聖ルカがイエスの誕生について語る。(ルカ2章)
そのころ、全世界の人口調査をせよとの勅令が、皇帝アウグストから出た。‥‥人々はみな登録をするために、それぞれ自分の町へ帰って行った。ヨセフもダビデの家系であり、またその血統であったので、ガリラヤの町ナザレを出て、ユダヤのベツレヘムというダビデの町へ上って行った。それは、すでに身重になっていたいいなづけの妻マリヤと共に、登録をするためであった。
ところが、彼らがベツレヘムに滞在している間に、マリヤは月が満ちて、初子を産み、布にくるんで、飼葉おけの中に寝かせた。客間には彼らのいる余地がなかったからである。[6]
I Wonder As I Wander
(歩みつつ、思い巡らす)
I wonder as I wander, out under the sky,
how Jesus the Savior did come for to die
for poor ordn’ry people like you and like I.
I wonder as I wander out under the sky.
When Mary birthed Jesus, ’twas in a cow’s stall,
with wise men and farmers and shepherds and all.
But high from the heavens a star’s light did fall,
and promise of ages it then did recall.
If Jesus had wanted for any wee thing,
a star in the sky, or a bird on the wing,
or all of God’s angels in heaven for to sing,
he surely could have it, ’cause he was the King.
[日本語訳]
空の下を歩みつつ、思い巡らす
救い主イエスは、なぜ死ぬために来られたのだろうか
あなたや私のように、貧しく平凡な人間のために
空の下を歩みつつ、思い巡らす
マリアがイエスを産んだのは、牛小屋の中だった
賢者も農夫も羊飼いも、みんな共にいた
しかし高き天から星の輝きが流れ落ち
いにしえよりの約束が思い出された
イエスが望むなら、どんな小さなものでも
空の星でも、羽ばたく鳥でも
天上の神の天使であってもことごとく、歌わせることができるだろう
たしかにそうできた、なぜなら彼は王なのだから
アパラチアの伝承歌
作曲:カール・リュッティ
羊飼たちが飼葉おけのある場所に行く。(ルカ2章)
さて、この地方で羊飼たちが夜、野宿しながら羊の群れの番をしていた。すると主の御使が現れ、主の栄光が彼らをめぐり照したので、彼らは非常に恐れた。御使は言った、「恐れるな。見よ、すべての民に与えられる大きな喜びを、あなたがたに伝える。きょうダビデの町に、あなたがたのために救主がお生れになった。このかたこそ主なるキリストである。あなたがたは、幼な子が布にくるまって飼葉おけの中に寝かしてあるのを見るであろう。それが、あなたがたに与えられるしるしである。」 するとたちまち、おびただしい天の軍勢が現れ、御使と一緒になって神をさんびして言った、「いと高きところでは、神に栄光があるように、地の上では、み心にかなう人々に平和があるように。」
御使たちが彼らを離れて天に帰ったとき、羊飼たちは「さあ、ベツレヘムへ行って、主がお知らせ下さったその出来事を見てこようではないか」と、互に語り合った。そして急いで行って、マリヤとヨセフ、また飼葉おけに寝かしてある幼な子を捜しあてた。[7]
God Rest Ye Merry, Gentlemen
(世の人忘るな)
「God Rest Ye Merry, Gentlemen」と「Emmanuel」のミックス
God rest you merry, gentlemen,
Let nothing you dismay,
For Jesus Christ our Saviour
Was born upon this day,
To save us all from Satan's power
When we were gone astray:
O tidings of comfort and joy.
In Bethlehem in Judah
This blessed babe was born,
And laid within a manger
Upon this blessed morn,
The which his mother Mary
Did nothing take in scorn:
O tidings of comfort and joy.
From God our heavenly Father
A blessed angel came,
And unto certain shepherds
Brought tidings of the same,
How that in Bethlehem was born:
The Son of God by name:
O tidings of comfort and joy.
Fear not, then said the Angel,
Let nothing you affright,
This day is born a Saviour
Of virtue, power and might;
To free all those who trust in Him
From Satan’s power and might:
O tidings of comfort and joy.
Now to the Lord sing praises,
All you within this place,
And with true love and brotherhood
Each other now embrace;
This holy tide of Christmas
All others doth deface:
O tidings of comfort and joy
[日本語:讃美歌第ニ編128番「世の人忘るな」]
世の人忘るな クリスマスは
神の御子(みこ)イェスの 人となりて
御救(みすく)い賜(たま)える 良き日なるを
喜びと慰めの おとずれ 今日ここに来たりぬ
野に群れを守る 牧人(まきびと)らに
御使いは告げぬ 「恐るな、聞け
この良き知らせを 世の民らよ」
喜びと慰めの おとずれ 今日ここに来たりぬ
喜びあふるる 牧人らは
ベツレヘム指して 道を急ぎ
馬槽(まぶね)に伏したる 主を拝みぬ
喜びと慰めの おとずれ 今日ここに来たりぬ
いぶせき馬屋に 救い主は
嬰児(みどりご)となりて 眠り給う
友よ 声合わせ 称(たた)えまつれ
喜びと慰めの おとずれ 今日ここに来たりぬ
この家に神の 恵みあふれ
みな健やかにて 来(きた)る年も
心を合わせて 御国(みくに)のため
喜びいそしみつつ 御業(みわざ)に 励ましめ給えや
イギリスの伝統歌
東方の博士(王)たちが星に導かれてイエスを訪れる。(マタイ2章)
イエスがヘロデ王の代に、ユダヤのベツレヘムでお生れになったとき、見よ、東からきた博士たちがエルサレムに着いて言った、「ユダヤ人の王としてお生れになったかたは、どこにおられますか。わたしたちは東の方でその星を見たので、そのかたを拝みにきました。」 ヘロデ王はこのことを聞いて不安を感じた。エルサレムの人々もみな、同様であった。
そこで王は祭司長たちと民の律法学者たちとを全部集めて、キリストはどこに生れるのかと、彼らに問いただした。彼らは王に言った、「それはユダヤのベツレヘムです。預言者がこうしるしています、『ユダの地、ベツレヘムよ、おまえはユダの君たちの中で、決して最も小さいものではない。おまえの中からひとりの君が出て、わが民イスラエルの牧者となるであろう。』」
そこで、ヘロデはひそかに博士たちを呼んで、星の現れた時について詳しく聞き、彼らをベツレヘムにつかわして言った、「行って、その幼な子のことを詳しく調べ、見つかったらわたしに知らせてくれ。わたしも拝みに行くから。」
彼らは王の言うことを聞いて出かけると、見よ、彼らが東方で見た星が、彼らより先に進んで、幼な子のいる所まで行き、その上にとどまった。彼らはその星を見て、非常な喜びにあふれた。そして、家にはいって、母マリヤのそばにいる幼な子に会い、ひれ伏して拝み、また、宝の箱をあけて、黄金・乳香・没薬などの贈り物をささげた。そして、夢でヘロデのところに帰るなとのみ告げを受けたので、他の道をとおって自分の国へ帰って行った。[8]
Three Kings From Persian Lands Afar
(3人の王)
Three kings from Persian lands afar
To Jordan follow the pointing star:
And this the quest of the travellers three,
Where the new-born King of the Jews may be.
Full royal gifts they bear for the King;
Gold, incense, myrrh are their offering.
The star shines out with a steadfast ray;
The kings to Bethlehem make their way,
And there in worship they bend the knee,
As Mary’s child in her lap they see;
Their royal gifts they show to the King;
Gold, incense, myrrh are their offering.
Thou child of man, lo, to Bethlehem
The kings are travelling, travel with them!
The star of mercy, the star of grace,
Shall lead thy heart to its resting-place.
Gold, incense, myrrh thou canst not bring;
Offer thy heart to the infant King.
Chorale (sung in the background at the same time as the above).
How brightly shines the morning star!
With grace and truth from heaven afar
Our Jesse tree now bloweth.
Of Jacob’s stem and David’s line,
For thee, my Bridegroom, King divine,
My soul with love o’erfloweth.
Thy word, Jesu,
Inly feeds us,
Rightly leads us,
Life bestowing.
Praise, oh praise such love o’erflowing.
[日本語訳]
はるか彼方のペルシャの地から三人の王が
星に導かれてヨルダンへ
これが三人の旅人の探求の旅
新しく生まれたユダヤの王の居場所を探す旅
王にふさわしい贈り物を携える
黄金、乳香、没薬がその捧げ物
星は変わらぬ光で輝き
王たちはベツレヘムへの道を行く
着くと彼らは、ひざまずいて拝む
マリヤの膝の幼子を
王にふさわしい贈り物を幼子に見せる
黄金、乳香、没薬がその捧げ物
人の子よ、見よ、ベツレヘムへと
王たちは旅する、あなたも共に旅せよ
あわれみの星、恵みの星が
とどまるべき地へとあなたの心を導く
黄金、乳香、没薬を携えられなくとも
あなたの心を王なる御子に捧げよ
コラール(上記の歌詞が歌われている間に、背後で歌われる)
明けの明星はいかに明るく輝くことか
はるか天からの恵みとまことによって
われらがエッサイの木はいま花咲く
ヤコブの株から、ダビデの血統からあらわれる
わが花婿よ、神なる王よ
わが魂は愛で溢れます
イエスよ、あなたの言葉は
われらの心を養い
われらを正しく導き
命を授ける
たたえよ、そのあふれる愛をたたえよ
作詞:ペーター・コルネリウスとフィリップ・ニコライ
英訳:ハーバート・ニューウェル・ベイト
作曲:ペーター・コルネリウス
聖ヨハネが受肉の大いなる神秘について明らかにする。(ヨハネ1章)
初めに言があった。言は神と共にあった。言は神であった。この言は初めに神と共にあった。すべてのものは、これによってできた。できたもののうち、一つとしてこれによらないものはなかった。この言に命があった。そしてこの命は人の光であった。光はやみの中に輝いている。そして、やみはこれに勝たなかった。
ここにひとりの人があって、神からつかわされていた。その名をヨハネと言った。この人はあかしのためにきた。光についてあかしをし、彼によってすべての人が信じるためである。彼は光ではなく、ただ、光についてあかしをするためにきたのである。すべての人を照すまことの光があって、世にきた。彼は世にいた。そして、世は彼によってできたのであるが、世は彼を知らずにいた。彼は自分のところにきたのに、自分の民は彼を受けいれなかった。しかし、彼を受けいれた者、すなわち、その名を信じた人々には、彼は神の子となる力を与えたのである。それらの人は、血すじによらず、肉の欲によらず、また、人の欲にもよらず、ただ神によって生れたのである。そして言は肉体となり、わたしたちのうちに宿った。わたしたちはその栄光を見た。それは父のひとり子としての栄光であって、めぐみとまこととに満ちていた。[9]
O Come, All Ye Faithful
(神の御子は今宵しも)
O come, all ye faithful,
Joyful and triumphant,
O come ye, O come ye to Bethlehem;
Come and behold him,
Born the King of Angels.
O come, let us adore him,
O come, let us adore him,
O come, let us adore him, Christ the Lord.
God of God,
Light of Light,
Lo! he abhors not the Virgin's womb;
Very God,
Begotten, not created.
Sing, choirs of angels,
Sing in exultation,
Sing, all ye citizens of heaven above;
‘Glory to God
In the highest’.
Yea, Lord, we greet thee,
Born this happy morning,
Jesu, to thee be glory given;
Word of the Father,
Now in flesh appearing.
[日本語:讃美歌111番「神の御子は今宵しも」]
神の御子(みこ)は 今宵(こよい)しも
ベツレヘムに 生まれたもう
いざや友よ もろともに
急ぎ行きて 拝まずや
急ぎ行きて 拝まずや
処女(おとめ)マリヤ 母として
生まれましし 嬰児(みどりご)は
まことの神 君の君
急ぎ行きて 拝まずや
急ぎ行きて 拝まずや
「神に栄え あれかし」と
御使(みつか)いらの 声すなり
地なる人も たたえつつ
急ぎ行きて 拝まずや
急ぎ行きて 拝まずや
とこしなえの 御言葉(みことば)は
今ぞ人と なり給う
待ち望みし 主の民よ
おのが幸(さち)を 祝わずや
おのが幸を 祝わずや
Adeste Fideles [10]
英訳:フレデリック・オークリー
Hark the Herald Angels Sing
(天には栄え)
Hark! the herald angels sing:
‘Glory to the new-born King!
Peace on earth and mercy mild,
God and sinners reconciled!’
Joyful, all ye nations rise!
Join the triumph of the skies!
With the angelic host proclaim:
‘Christ is born in Bethlehem!’
Hark! the herald angels sing:
‘Glory to the new-born King!’
Christ, by highest heaven adored,
Christ, the everlasting Lord:
Late in time behold him come,
Offspring of a Virgin’s womb.
Veiled in flesh the Godhead see!
Hail the incarnate Deity,
Pleased as man with man to dwell:
Jesus, our Emmanuel!
Hail the heaven-born Prince of Peace!
Hail the Sun of Righteousness!
Light and life to all he brings,
Risen with healing in his wings.
Mild he lays his glory by,
Born that man no more may die,
Born to raise the sons of earth,
Born to give them second birth.
[日本語:讃美歌98番「天には栄え」]
「天(あめ)には栄え み神にあれや
地(つち)には安き 人にあれや」と
御使(みつか)いたちの たたうる歌を
聞きて諸人(もろびと) 共に喜び
今ぞ生まれし 君をたたえよ
さだめたまいし 救いの時に
神のみくらを 離れて降(くだ)り
御霊によりて 処女(おとめ)にやどり
世びとのなかに 住むべきために
朝日のごとく 輝き昇(のぼ)り
御光(みひかり)をもて 暗きを照らし
土よりいでし 人を生かしめ
つきぬ命を 与うるために
作詞:チャールズ・ウェスレーとジョージ・ホイットフィールド
作曲:フェリックス・メンデルスゾーン
恵みに満ちたクリスマスをお過ごしください!
1 創世 3:8–15, 17–19.
2 創世 22:15–18.
3 イザヤ 9:2, 6–7.
4 イザヤ 11:1–4, 6–9.
5 ルカ 1:26–35, 38.
6 ルカ 2:1, 3–7.
7 ルカ 2:8–16.
8 マタイ 2:1–12.
9 ヨハネ 1:1–14.
10 「神の御子は今宵しも」(原詩はラテン語で書かれた「Adeste Fideles」)は、はっきりとした作者がわかっていないクリスマスキャロルで、現存する最古の原稿すべてに署名が残っているジョン・フランシス・ウェード(1711–1786)の作、あるいはジョン・レディング(1645–1692)やポルトガル王ジョアン4世(1604–1656)の作とも考えられています。
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