著者: マリア・フォンテーン
9月 14, 2019
つい先ほどまで、MP3プレーヤーで詩篇104篇を聞いていました。これは今まで聞いた内で、最も美しい創造の描写であると思います。神の壮大な御力がもろもろの天を駆け巡り、ここそこで立ち止まっては、果てしなく複雑な細部を微調整し、様々な形の完璧さや命を形作ってゆく様子が感じられるほどです! まるで言葉の絵筆で目の前に描かれていく、神々しい輝きを放つ絵画のようなのです! これまで幾度もそれを聞いたとしても、聞くたびに毎回、私たちの創造主を心からほめたたえるよう駆り立てられずにはおれません。皆さんも、この経験を共有し、この言葉が心と思いの中で息づくよう、少しの時間を割いてもらえたらと願います。
自分にとって、この種のものを吸収する一番の方法は、一つ一つの節や描写ごとに、それを心に思い浮かべようと努めることであると気づきました。読みながら想像力を働かせて、それを心の目で見ようと努めたり、あるいは御わざをなされている様子を見せて下さるよう、主にお願いすることさえできるでしょう。詩篇の作者が神をほめたたえているすべての節において、自分たちも共に賛美することができます。そうすれば神と過ごす体験を、意義深い礼拝の時とすることができるでしょう。
神の命じによって生命ではちきれんばかりとなる、数々の被造物を思い浮かべてみましょう。山々が天に向かってどんどん隆起するにつれ、水が陸地から引く時の、波立って荒れ狂う様子を思い描いてみてください。神が生き物に対してするように、地に「衣をまとわせる」と、緑や青や数々の鮮やかな色彩の波が次々と表れ、駆け巡りながら、裸の地に広がってゆく様子を思い浮かべるのです。最も小さな裂け目にも生命が満ちあふれるよう、神が雲の車に乗り、地平線から地平線へと駆け抜けて、ご自身が通った跡に、まるで壮大な幕が降りるかのごとき雨を注がれる御姿を仰ぐ時に感じる、途方もない畏怖の念を。
宇宙全体の創造主であられる神が、小さな花を守り、最も小さな生物がさらなる生命を生み出す様を喜びをもって見守られることに驚嘆しましょう。私たちの必要物ばかりか、色々な食べ物の味や、陽気な気分にしてくれるワインや、皮膚のためのオリーブ油といった、私たちに喜びをもたらしてくれるものまで供給されるという、神のご計画の入念なきめ細やかさを、考えてもみてください。
もちろん、作者はこの詩篇の中で、創造という壮大な御わざや、そのあらゆる複雑さを、簡単に要約することしかできません。まだまだ沢山のものがあり、私たちによって見いだされるのを待っているのです!
1 わたしの魂よ、主をたたえよ。
主よ、わたしの神よ、あなたは大いなる方。
栄えと輝きをまとい
2 光を衣として身を被っておられる。
天を幕のように張り
3 天上の宮の梁を水の中にわたされた。
雲を御自分のための車とし
風の翼に乗って行き巡り
4 さまざまな風を伝令とし
燃える火を御もとに仕えさせられる。
5 主は地をその基の上に据えられた。
地は、世々限りなく、揺らぐことがない。
6 深淵は衣となって地を覆い
水は山々の上にとどまっていたが
7 あなたが叱咤されると散って行き
とどろく御声に驚いて逃げ去った。
8 水は山々を上り、谷を下り
あなたが彼らのために設けられた所に向かった。
9 あなたは境を置き、水に越えることを禁じ
再び地を覆うことを禁じられた。
10 主は泉を湧き上がらせて川とし
山々の間を流れさせられた。
11 野の獣はその水を飲み
野ろばの渇きも潤される。
12 水のほとりに空の鳥は住み着き
草木の中から声をあげる。
13 主は天上の宮から山々に水を注ぎ
御業の実りをもって地を満たされる。
14 家畜のためには牧草を茂らせ
地から糧を引き出そうと働く人間のために
さまざまな草木を生えさせられる。
15 ぶどう酒は人の心を喜ばせ、油は顔を輝かせ
パンは人の心を支える。
16 主の木々、主の植えられたレバノン杉は豊かに育ち
17 そこに鳥は巣をかける。
こうのとりの住みかは糸杉の梢。
18 高い山々は野山羊のため。
岩狸[1] は岩場に身を隠す。
19 主は月を造って季節を定められた。
太陽は沈む時を知っている。
20 あなたが闇を置かれると夜になり
森の獣は皆、忍び出てくる。
21 若獅子は餌食を求めてほえ
神に食べ物を求める。
22 太陽が輝き昇ると彼らは帰って行き
それぞれのねぐらにうずくまる。
23 人は仕事に出かけ、夕べになるまで働く。
24 主よ、御業はいかにおびただしいことか。
あなたはすべてを知恵によって成し遂げられた。
地はお造りになったものに満ちている。
25 同じように、海も大きく豊かで
その中を動きまわる大小の生き物は数知れない。
26 舟がそこを行き交い
お造りになったレビヤタンもそこに戯れる。
27 彼らはすべて、あなたに望みをおき
ときに応じて食べ物をくださるのを待っている。
28 あなたがお与えになるものを彼らは集め
御手を開かれれば彼らは良い物に満ち足りる。
29 御顔を隠されれば彼らは恐れ
息吹を取り上げられれば彼らは息絶え
元の塵に返る。
30 あなたは御自分の息を送って彼らを創造し
地の面を新たにされる。
31 どうか、主の栄光がとこしえに続くように。
主が御自分の業を喜び祝われるように。
32 主が地を見渡されれば地は震え
山に触れられれば山は煙を上げる。
33 命ある限り、わたしは主に向かって歌い
長らえる限り、わたしの神にほめ歌をうたおう。
34 どうか、わたしの歌が御心にかなうように。
わたしは主によって喜び祝う。
35 どうか、罪ある者がこの地からすべてうせ
主に逆らう者がもはや跡を絶つように。
わたしの魂よ、主をたたえよ。
ハレルヤ。—詩篇 104 新共同訳
1 岩狸(ハイラックス): イワダヌキ目に属する、ずんぐりとして小型の草食性哺乳動物。毛に覆われ、丸々とした体で、尾はほとんどない。体長30~70cm程度、体重2~5kg程度。
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