ライフバランスチェック(パート6):ストレス管理

著者: ピーター・アムステルダム

1月 14, 2020

[Life Balance Check, Part 6: Managing Stress]

January 14, 2020

ストレスを味わったことのない人はいません。生活にストレスを抱えるのは、自然なことであり、避けられないことです。ただ、問題が生じるのは、ストレスがありすぎ、特にそんなストレスの多い状態が何ヶ月も延々と続く時です。私に起きたのもそれであり、かなり苦しい経験でした。それはあなたの人生から喜びを奪い、悲しく絶望的な気分にさせ、睡眠を妨げ、人間関係を損ない、集中して最高の仕事をするのを妨げ、主とのコミュニケーションの時間に影を投げかけます。

次の短い抜粋文は、私が経験したストレス感や、他の人から幾度も聞いた似たようなストレス感の核心を突いています。

あなたにはおそらく、国内トップの心臓外科医、マイクロソフトのマーケティング担当トップ役員、ウォール街の不屈のディールメーカーらとの共通点があることでしょう。

彼らに共通する苦悩とは何でしょうか。それは、個人的生産性向上の専門家デビッド・アレンが…「つきまとう不安感」と呼ぶものです。受信箱があふれかえり、何百ものEメールが返信されずじまいで、まもなく人生が制御不能になりつつあるように感じるのです。[1]

私は心臓外科医でも、マイクロソフトの役員でも、ウォール街のディールメーカーでもありませんが、人生が制御不能になるという感覚はよく知っており、控えめに言っても、それは動揺させられるものです。そして、例の「つきまとう不安感」はひどいものです。そのように感じたことのある人は、私だけではないことでしょう。人生にストレスを引き起こす要因は、健康問題、金銭問題、近々行われるインタビューやイベント、子どもや孫についての懸念など、数多くあります。

ストレスに関する本記事では、実用的な秘訣をいくつか紹介していきますが、「新情報」ではないものもあります。実のところ、ストレスは、私とマリアがこれまで幾度も扱ってきた主題です。しかし、つい最近、私自身が健康問題を抱えたことで、これらの点について復習し、さらにリサーチをしてみました。それによって、忘れていた詳細を思い出すと同時に、ストレスを引き起こす習慣や、ストレスを緩和する方法にもっと気を配るべきだとの確信が新たにされました。

慢性ストレスが深刻な健康問題をもたらすことがあるのは、よく知られています。メイヨー・クリニックは、こんな記事を掲載しました。

ストレス症状は、自分では気づかなくとも、健康に影響していることがあります。あのイライラさせられる頭痛も、頻繁に不眠になるのも、仕事の生産性が落ちるのも、すべて何かの病気のせいだと思っているかもしれませんが、実際は、ストレスが要因だという可能性もあります。

ストレス症状は、実にあなたの体にも、考え方や感情にも、そして行動にも影響を及ぼすことがあります。ストレスの一般的症状が認識できれば、それに対処することができますが、放っておくと、高血圧や心臓病、肥満、糖尿病など、数多くの健康問題の原因ともなり得ます。

ストレスが身体に及ぼす一般的な影響

ストレスが気分に及ぼす一般的な影響

ストレスが行動に及ぼす一般的な影響

ストレスは他にも深刻な健康問題を引き起こし得ます。

次の抜粋文は、非常に参考になる、いい例えです。

自分の健康とエネルギーはバケツ一杯の水であると想像してみてください。

日々の生活の中で、あなたのバケツを満たすものがあります。睡眠、栄養、瞑想、ストレッチ、笑い、その他の回復手段による「流入」です。

そして、バケツから水を外に出す力も働いています。仕事や学校からのストレス、人間関係の問題、その他の形のストレスや不安…による「流出」です。

このような流出は累積されていきます。漏れる量がたとえわずかずつでも、時間が経つにつれ、かなりの水が失われるのです。いったん空っぽになると、体はケガや病気によって、あなたを強制的に休ませます。つまり、今時間をかけて休み回復することもできるし、後で時間をかけて病気になり負傷することもできるというわけです。あなたのバケツをいつもいっぱいにしておきましょう。[3]

私たちは、名誉の勲章でもあるかのように、また、一生懸命働いて「成功」していることを見せる手段であるかのように、ストレス状態に慣れてしまうことがあります。しかし、ストレスを避け、バランスの取れた人生を送ろうとすることこそ、より厳密な意味での成功を与えるものであり、私たちが全体的によくやっているかどうかを表すものです。ここで一番の疑問は、よりバランスの取れた人生を送るには、どのようなバランス管理をすればいいのかということです。

ストレッサー(ストレスの原因)は、人によって異なります。その人の性格によって、特定の分野ではうまくストレスに対処できるけれど、他の分野ではストレスがたまりやすいのです。どんな状況が自分にとってストレスとなるのかを認識することや、他の人と比べたり、誰もが皆同じ影響を受けると考えたりしないことは大切です。また、ストレスに弱く、他の人よりストレスを感じやすい人もいます。どうしてかというと、私たちは皆同じようには造られておらず、同じ荷を負うことができないからです。自分の限界や必要を認識し、それに応じてライフスタイルを修正することは弱さではありません。

自分にとって、ストレスへの対処や、ストレスを人生から追い出すのに役に立つことは何なのかを特定して、ストレスを溜め込まず、持ち続けないようにすることは大切です。

ストレス緩和の手段は、人によって異なります。先ほど引用したメイヨー・クリニックの記事には、次の提言がなされていました。

ストレス対処法

ストレス症状がある場合、ストレス対処のステップを取ることには数多くの健康上の利点があります。以下に挙げるようなストレス対処法を試してみてください。

ストレスを積極的に管理する方法を見つけるようにしてください。受身的なストレス管理法、たとえばテレビ視聴、ネットサーフィング、テレビゲームなどは、一見リラックスできそうですが、長い目で見ればストレスを増加させることがあります。

そして、十分な睡眠を取り、健康的でバランスの取れた食事をするよう心がけましょう。喫煙、カフェインやアルコールの過剰な摂取、また違法薬物の使用は避けてください。[4]

実用的でいい提案です。

メルコラ博士は、次のように書いています。

否定的感情を引きずっていると、ストレスを内に秘めてしまい、建設的なストレス対処法を思いつけなくなることがあります。より積極的な対処法がわかれば、ストレスを減少させることができます。

「ストレス解消法」について少し調べてみると、積極的な対処法となり得るものがたくさん見つかりました。いくつかのアイデアを以下に挙げておきます。

あなたも、自分の好みや状況に応じて、いくつかのアイデアを思いつくかもしれません。上に挙げたのはささいなことではあるけれど、日常的に実践していくと蓄積効果があらわれ、あまりストレスを感じないようになることでしょう。

私たちはそれぞれ、自分に合ったストレス解消のコツを見いださなければいけません。心身と魂に溜め込まれたストレスを解き放つだけではなく、自分を強めて元気な状態にするためにも、いろいろと実験的にやってみることで、どんなことが助けになるのかを見いだす価値は充分にあります。そうすれば、完全に避けることはできないようなストレスの多い状況の中でも、それをもっとうまく管理して対処する準備ができていることでしょう。

ある男性がそれをどう行ったかについての面白い話があります。

農場の古い母屋の修繕のために大工を雇ったところ、仕事の初日、その人には大変なことばかり起きました。パンクで作業時間を1時間失い、電動ノコギリは故障で動かず、旧式の軽トラックはエンジンがかからなかったのです。

うちの車で送ってあげたのですが、彼はまったく一言も発さずに座っていました。彼の家に着くと、家族に会って行ってほしいと言われ、一緒に玄関へと向かったのですが、その途中、彼は小さな木のところで少し立ち止まり、両手で枝先に触れました。

玄関のドアを開けた時、彼は驚くほど別人のようになりました。顔いっぱいに笑みを浮かべ、2人の幼い子どもをハグしてから、妻にキスをしたのです。

それから、私を車まで送ってくれました。例の木の横を通り過ぎたところで、私は好奇心を抑えきれなくなり、先ほどは何をしていたのか尋ねてみました。「ああ、あれは私の『悩みごとの木』なんです。仕事に悩みはつきものだけど、ひとつはっきりと言えるのは、妻と子の待つ家にそれを持ち込んじゃいけないということです。そこで、毎晩帰宅の際に、あの木に悩みごとを引っかけて、朝になったら、それを木から外すようにしています。」 彼は笑顔になって、こう続けました。「面白いことに、前の晩にたくさん引っかけておいたはずなのに、朝外に出てそれを外す頃には、ほとんどなくなっているんですよ。」—著者不詳

私たちがストレスに満ちた状況に直面することがあるのは確かなので、最善を尽くしてバランスの取れた人生を送れるよう、前もって自分にできることをしておく必要があります。そうすることで、そのような状況にうまく対処でき、自分の健康や人間関係へのダメージを最小限に抑えることができます。

私は、アメリカの作家でセールスパーソン、またモチベーション・スピーカーである故ジグ・ジグラーの著作がいつも好きでした。彼はこのように書いています。

医師による診察のおよそ75~90%が、直接的または間接的に、ストレスに起因するものです。では、どうすればいいのかというと、まず、私たちは、自分にできることもあれば、できないこともあるのだという事実を受け入れる必要があります。みんなから求められることを全部やることはできないので、優先順位を決めなくてはいけません。…

次に、感謝リストを作りましょう。ハンス・セリエの言うとおりで、「感謝の気持ちは、人間の感情の中でもっとも健康的なもの」です。自分の思うように事が運ばない時には…感謝すべきことがたくさんあるのだと思い出してみてください。

他の人の役に立てる機会があれば、そうしましょう。メニンガー・クリニックで有名なカール・メニンガーは、悩みごとがある時には、何かのことで悩んでいる別の人を見つけて、その人の悩みを一緒に解決してあげるといいと言っています。そうしている内に、あなた自身の悩みは消え去るということです。

ユーモアのセンスを身につけるようにしましょう。それは別に、冗談を言えるようにならなければいけないという意味ではありません。ただ、思いっきり笑うことで、緊張やプレッシャーは緩和されるし、全般的に気分がよくなるものです。…

最後にもう一つ、覚えていてください。失敗とは出来事であって、人ではないと。それに、昨日はすでに昨晩で終わっており、今日は真新しい日なのです。ToDoリストにあるすべてをやり終えられない時には、自分は最善を尽くしたということをただ覚えていてください。あなたはできる限りを尽くして自分の計画に従ったのであり、それ以上にできる人は誰もいません。早めに食事をして、就寝の前に、話していると元気になるポジティブな人と会話してリラックスしましょう。よく寝ましょう。ほほえみましょう。感謝の気持ちで過ごしましょう。[5]

これらはとてもいいアイデアであり、主の導かれるままにそれを実行していけば、より平安に満ちた人生を送り、生活におけるストレスを最小限に抑えられるようになるでしょう。言うまでもなく、私たちの「ストレス解消道具箱」に入っている最善の道具とは、主に信頼することであり、「神はあなたがたをかえりみていて下さるのであるから、自分の思いわずらいを、いっさい神にゆだねる」 ことです。[6]

主の言葉について瞑想し、自分の人生について、また主がこれまでいかに幾度も私たちを助けてくださったかについて考えるにつれ、私たちは人間の理解をはるかに超えた神の平安に包まれることでしょう。[7] 神からの平安は、自分の現状において当然持てるようなものとは限りません。なぜなら、日常生活の試練と苦難と悩みを克服し、上を見られるよう、神の霊が私たちを助けてくださるからです。それによって、私たちは神の臨在にあずかり、神の子である私たちに与えられた約束の真実を楽しむことができます。

生活の中のストレスのもとが、健康や金銭上の問題であれ、あるいは、愛する者たちや今している仕事(または仕事がないこと)、世界情勢などについての懸念を心に抱いていることであれ、神のなさることは何もかも素晴らしいし、たとえ私たちが困難に直面したとしても、最終的にはそれが共に働いて私たちの益となるようにしてくださるのだと確信することができます。「神を愛する者たち、つまり、御計画に従って召された者たちには、万事が益となるように共に働くということを、わたしたちは知っています。」 [8] 私たちはこの約束を頼みとできるのです。

何事も思い煩ってはならない。ただ、事ごとに、感謝をもって祈と願いとをささげ、あなたがたの求めるところを神に申し上げるがよい。そうすれば、人知ではとうてい測り知ることのできない神の平安が、あなたがたの心と思いとを、キリスト・イエスにあって守るであろう。—ピリピ 4:6–7

神はあなたがたをかえりみていて下さるのであるから、自分の思いわずらいを、いっさい神にゆだねるがよい。—1 ペテロ 5:7

すべて重荷を負うて苦労している者は、わたしのもとにきなさい。あなたがたを休ませてあげよう。わたしは柔和で心のへりくだった者であるから、わたしのくびきを負うて、わたしに学びなさい。そうすれば、あなたがたの魂に休みが与えられるであろう。わたしのくびきは負いやすく、わたしの荷は軽いからである。—マタイ 11:28–30

あなたの荷を主にゆだねよ。主はあなたをささえられる。主は正しい人の動かされるのを決してゆるされない。—詩篇 55:22


1 David Beardsley, “Don’t Manage Time, Manage Yourself,” Fast Company, March 31, 1998, https://www.fastcompany.com/33961/dont-manage-time-manage-yourself.

2 “Stress symptoms: Effects on your body and behavior,” Mayo Clinic Staff, April 4, 2019, https://www.mayoclinic.org/healthy-lifestyle/stress-management/in-depth/stress-symptoms/art-20050987.

3 James Clear, “The Theory of Cumulative Stress: How to Recover When Stress Builds Up,” https://jamesclear.com/cumulative-stress.

4 “Stress symptoms,” Mayo Clinic Staff.

5 Zig Ziglar, “De-Stressing Stress,” Creators Syndicate, 2001.

6 1ペテロ 5:7.

7 ピリピ 4:7.

8 ローマ 8:28.〈新共同訳〉

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